OptiRun Single - シングルカンバス用のコンパクトで効率のよいドライヤセクション構造
2014年8月6日水曜日
コンパクトなOptiRun singleは、従来のドライヤセクションに比べシリンダ表面にあるウェブのラップ角が増し、乾燥能力が増大する
バルメットは新しい、コンパクトな OptiRun Single ドライヤセクションをシングルカンバス用に開発した。このソリューションはエネルギーとメンテナンスコストの低減と優れた走行性とを結びつけるものである。
コンパクト構造を持った新しい OptiRun Single は、バルメットの OptiRun ドライヤセクションファミリの一部である。このソリューションの背景にあるアイデアは、優れた走行性と円滑な通紙を保証しながら、ドライヤシリンダとロール間のギャップを最小化し、ブロワとエアダクトの数を減らすことでデザインを単純化することである。コンパクトなデザインのおかげで、シリンダ表面にあるウェブのラップ角が増し、乾燥能力が増大する。ギャップの最小化は、望ましくないカンバス曲がりを減らし、ドライヤカンバスとシーリング上の磨耗を減少させるのに貢献する。
このコンパクト構造は、ボトムロールのクロージングニップを含む全ポケットで非常に高い真空(ウェブがオンのとき従来はポケットの負圧が –0.3kPaであるのに対して、最高 –2kPaまで)を与える。真空は、従来のブローボックスではサクションとブローイングの両技術を用いていたのに比べると、サクションのみで発生させる。これは、エネルギー消費の低減に貢献する。
オープニングニップの負圧はサクションによって発生させる。コンパクトなシングルカンバス配置は、ボトムロールのクロージングニップを含むポケット全体で非常に高い真空を与える。 |
コンパクトな OptiRun Single ソリューションは、上級紙とライナ・中芯の品種でマシン幅が最高 8 mまでベストな状態で適用できる。速度範囲は 1000–1600 m/minである。より低速では、ボトムロールは真空ブロワなしの UnoRoll を用いることができる。速度を1200 m/min以上に増加させるとき、Edge VacRoll を用いて通紙とウェブエッジの動きを円滑にすることができる。1400 m/min以上の速度では、VacRoll は最大の走行性を確保するのに使える。真空レベルが自由に調節可能であるということは、操作が容易であり、あらゆる条件で最適な真空レベルに調節できることを意味している。
コ ンパクトな OptiRun Single ソリューションは新マシンでも改造マシンでも適合する。最近の2つの実績から証明されるように、走行性と通紙は優れている。オープンなカンバ スおよび/または UnoRoll を使うとき、清浄さは向上し、総合的なエネルギーとメンテナンスのコストは従来のシステムに比べて低くなる。この新しい革 新的ドライヤデザインを用いることで、バルメットの OptiRun ドライヤセクションの製品群はあらゆるマーケットのニーズに合った完全なソリューション を与えることができる。
Fujian Lianshengでの良好な結果
中国のFujian Liansheng PM6のマシンは、7群ドライヤにコンパクト構造のOptiRun Singleを持つのが特徴である。
「ドライヤセクションの走行性と通紙の性能は完全なものでした。このセクションでは、ほとんど紙切れもドクタの詰まりも見たことはありません。紙のガイドブローなしでの運転をテストしてみましたが、それでもウェブはスムーズに通っていきました。この構造はとてもユニークな長所を持っていると思います。」とFujian Lianshengのプロジェクトマネージャー、Xue Run Jung氏は話す。