アウトソーシングで勝利を得る

2019年12月12日木曜日

Uni Viridas社は燃料を供給するほか、クロアチアの Babina Gredaにある自社のバイオマス発電所から得た熱エネルギーおよび電力を販売している。その他はすべて、バルメットが対応している。この両者間の良好な協力関係は、2019年初頭に運転・保守契約が延長されたことで継続されることになった。

Uni Viridas delivers fuel and sells heat and electricity from their biomass power plant in Babina Greda, Croatia.

工場やプラントの運転および保守をアウトソーシング(外部委託)することは、ウィンウィンの解決策となり得る。バルメットが設計および建設した Babina Gredaのバイオマス発電所のケースがそうである。適用範囲に関しては、この運転・保守契約はバルメットにとってこの種としては最初の契約であり、両当事者にとって有益であることが証明されている。

Uni Viridas社のゼネラルマネージャー Alkin Yaman氏は次のように述べている。「当社が豊富な電力資産を有する投資グループ(Unit Group)であることを考慮すると、運転および保守のアウトソーシングは、費用便益比率を最大限に高める上での賢いステップです。投資会社にとっては作業量が大幅に低減し、プラントにとってはバルメットとサプライヤー間の良好な関係から恩恵を受けられます。また、バルメットが提供する運転および保守に関する保証は当社にとって重要なものです。」

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イスタンブールにある Unit本社で行われた調印式での Unitとバルメットのチーム

実りあるアウトソーシング

Babina Greda発電所は、バルメットが2015年に建設した。供給の範囲には、土木工事、建屋、燃料取扱設備、タービン・発電機、および水処理装置が含まれる。2015年、バルメットはお客様の代理として発電所の運転および保守を開始したが、これほど広範なものは初めてであった。運転・保守契約は、2019年の初頭に10年間延長された。

「当社のバルメットとの歩みは、発電所の運転よりもはるか前、EPC(設計・調達・建設)の実行期間中に始まりました。我々がバルメットで会った人たちの全員が、力強い社風、実績のある専門知識および優れたコミュニケーション能力を共有していました。これらの要素がいったん整うと成功の確率が非常に高まります。これは、私たちがバルメットとともに仕事をしてきた中で体験してきたことです。」と Yaman氏話す。

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Babina Gredaバイオマス発電所は、最大熱出力 16 MWthに基づく、最大電気出力 10 Mwelの流動床ボイラー(BioPower 8 CEXモジュール型パワープラント)である。森林バイオマス木質チップが燃料として使用されている。

先端技術

Suncica Lalic氏はクロアチアの起業家であり、Uni Viridas社の取締役である。Lalic氏は、Babina Greda発電所の建屋を見て、非常に優れた投資機会だと思った。

「この投資はうまくいっています。発電所は、プロジェクトが素晴らしく実行されているおかげで順調に稼働しています。建設と設計が完璧であることが証明されました。私たちは Babina Greda発電所をとても誇りに思っています。」と Lalic氏は話している。

Yaman氏は次のように述べている。「設備と技術は最高です! 地域内の、ソリューションが異なる他の投資に比べると、当社の発電所は最優良投資の一つであると私たちは確信しています。」

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Babina Greda発電所の稼働率は、合意された目標値を越えている。例えば、計画外停電は最小限であり、煙道ガス排出量は少なく、かつ低燃料ボイラー稼働と低水消費量で効率が良いことが実証されている。業務時間の損失にいたる負傷の報告や、環境事故に関する報告はされていない。

一体化された運転および保守

Uni Viridas社が、運転および保守をバルメットにさらに 10年間アウトソースすることを決定する前には、いくつかの選択肢があった。

「バルメットはこの発電所を建設しているので、その設備や技術にも精通しています。バルメットがそれを運転および保守することは理にかなっているのです。Babina Greda発電所は極めて信頼性が高く、私たちはバルメットから格別な協力と柔軟性を経験させてもらっています。バルメットは顧客を大切にする会社です。」と Lalic氏は述べている。

バルメットの過去 3年間の業績を見れば、協力関係を今後 10年間継続させることが理にかなっていることが分かります。”

実りある協力関係

バルメットが特定の発電所の日常運転に全責任を負うのはこれが初めてである。バルメットのエネルギー販売およびサービス部門ディレクター Markus Bolhàr-Nordenkampfは、アウトソーシングについての考えを次のように示している。
「未知の領域への道のりでした。当社は、完全アウトソーシングを興味深い可能性と捉えていて、それがこのプロジェクトとともに現実のものとなりました。Uni Viridas社との協力関係は素晴らしい状態が続いており、またウィンウィンのソリューションでもあります。それは、私たちが発電所の実績を 2029年まで最大限に高めることができるからです。」

本文 Kristofer Sjöblom

本記事は広報誌 Forward magazine 3/2019に掲載されています。

 

運転・保守契約の適用範囲:

  • 発電所の日常運転
  • 稼働率実績の保証
  • 設備保全管理システム(CMMS)を活用した計画的予防・予知保全
  • 計画外改良保全
  • 燃料の取り扱い、灰および砂の取り扱い
  • 定期試験(ボイラー水化学分析、固形燃料品質)
  • リモート性能監視
  • 年間停止保守計画立案および実施、請負業者管理
  • 予備部品管理
  • 生産および保守計画立案および報告
  • 健康、安全および環境管理
  • 人材管理、認証および研修、給与、タイムスケジューリング
  • 請負業者およびサービス提供会社管理
  • 規制当局による査察(PED、ATEX、環境)
  • 有害化学物質管理
  • 予備部品および消耗品の購入および納入
  • 予算編成、購入、原価管理、請求書作成・発行