APP社のShiveCleanがリファイナーの性能を大いに引き出す
2014年10月7日火曜日
Asia Pulp & Paper(APP)社は Guangxi Jingui pulp & paperへの新しい BCTMPラインの設置を決めたとき、バルメット製を考えた。2013年半ばの試運転以来、リファイナーでの処理量を高い水準で維持できており、リファイナーセグメントの寿命も延びている。また電力原単位も低いレベルで推移している。
1次リファイナーとして RGP-82CDが2台設置されており、後段に低濃度叩解用のコニカルリファイナー(OptiFiner RF-5)が3台設置されている。
設計処理量の約2倍の処理量で運転
当ラインの設計処理量は日産 750トンである。1次リファイナーは2台あるので、1台当りの設計処理量は日産 375トンになる。しかしながら Guangxi Jinguiでは処理量アップに取り組み、最終的にはリファイナー1台当り日産 700トン以上の処理量まで増やすことに成功した。この処理量は設計値の約2倍に相当しており、フリーネスの目標値は上げていない。
リファイナーセグメントの長寿命化
リファイナーセグメントはその能力を発揮している。Guangxi Jinguiでは運転開始直後から、当社の最新技術である省エネパターン(Turbine)にシャイブ削減機能を有するパターン(ShiveClean)を追加して使っている。Guangxi Jinguiで使用されているリファイナーセグメントは L材 BCTMP用にオーダーメイドされており、パルプ品質を損なうことなく省エネが達成できるパターンである。
リファイナーセグメントの寿命は、中国のお客様の中では最長を誇っている。3000時間以上に到達することも珍しくなく、これまでの最長記録は 3200時間である。製造部長の Yichang Zhong氏は、バルメットのリファイナーセグメントチームの取り組みを高く評価しており、今後の協働を通じてさらにレベルアップが図れると信じている。
「中国でNo.1のBCTMP工場」
Guangxi Jinguiは中国で No. 1の BCTMP工場であると Yichang Zhong氏は自負している。それを可能にしているのが、ShiveCleanを搭載した Turbineセグメントによる安定操業と寿命延長による停止時間の短縮である。
蒸気の流れを妨げないよう設計されたリファイナーセグメントは、モーターの負荷変動とディスク間隙の変動を抑制することができる。Guagxi Jinguiのようにリファイナーセグメントの寿命延長を図るには重要なポイントになる。
Guangxi Jinguiについて
世界有数の規模を誇る機械パルプ工場で、ベトナムとの国境近くの Guangxi州にある。従業員数は 3000人で、2013年の生産高は 55万トンであった。現在は 60万トン規模で、高級板紙向けのパルプを生産している。ShiveCleanセグメントは、Vision 2020というロードマップの達成に寄与した。